セブンスコード:X7が不安定 とはどういうことか? #1

コードとか度数とか言う話をしてきましたが、
目的地に向けて、いよいよ大詰めです。

度数(degree)についてのときに、
"完全X度"は 響きが安定してる(濁りが少ない)
ということを言いました。

では「安定している」の反対の
「安定していない、不安定である」というのはどういうことか?
これは、その調(キー)を代表する和音としてふさわしくない、
何か他の和音に進まないとこのままでは
終わった感じがしない、
というような意味です。

さて、完全x度の振動数比は以前に記しましたが、それらも含めて、
オクターブ内の全度数について、その振動数比について見ておきましょう。
「振動数比が単純な整数比であるほど、響きが安定してる(濁りが少ない)」のでしたね。

完全1度perfect 1st半音0個(その音自体、あるいは同音、ユニゾン)1:1
短2度 minor 2nd 1個15:16
長2度 Major 2nd : 2個8:9
短3度 minor 3rd :3個5:6
長3度 Major 3rd:4個4:5
完全4度perfect 4th:5個3:4
減5度diminished 5th: 6個45:64
完全5度perfect 5th: 7個2:3
増5度diminished 5th: 8個5:8
短6度 minor 6th: 8個5:8
長6度 Major 6th: 9個3:5
短7度 minor 7th:10個9:16
長7度 Major 7th:11個8;15
完全8度perfect 8th: 12個1:2

比が簡単な順に並べ替えてみましょう;
完全1度perfect 1st半音0個(その音自体、あるいは同音、ユニゾン)1:1
完全8度perfect 8th: 12個1:2
完全5度perfect 5th: 7個2:3
完全4度perfect 4th:5個3:4
長6度 Major 6th: 9個3:5
長3度 Major 3rd:4個4:5
短3度 minor 3rd :3個5:6
短6度 minor 6th(増5度diminished 5th): 8個5:8
短7度 minor 7th:10個9:16
長2度 Major 2nd : 2個8:9
長7度 Major 7th:11個8;15
短2度 minor 2nd 1個15:16
減5度(増4度)diminished 5th(augmented 4th): 6個45:64

こうしてみると、減5度(増4度)、またの名を三全音(tritone)なんて言いますが(半音6個だからね)、は、図抜けて「不安定」というか「濁りやすい」音程差であるということがわかるでしょう。


さてそれでは、
各種のコードに"完全x度"を始めとする各度数が
どのように含まれているか見てみましょう。

前回までの宿題の中で、
「4声の和音を分類する」という作業をやって貰いました。4種類に分類できたはずです。
その4種類の各々について、その性質を見ていきましょう。

1)major7th コード

例: ド・ミ・ソ・シC,E,G,B CMaj7

CとGは完全5度です。
また、EとBも完全5度です。

確かめてみましょう。
CとGは半音7個の間隔があります。
EとBも半音7個の間隔があります。したがって完全5度。
「半音7個がなぜ"完全5度"か」ってことは復習しておきましょうか。
基になる音の長音階上の5番目の音だから(というかそういう定義)でしたね。
Eを基にすると、E major scale (ホ長調の音階)は
E F# G# A _B_ C# D#
確かにBが5番目にきています。

また、五度圏:cycle of 5th を見ても確認できます。
http://sound.jp/nk_sounds/circle.html
この輪の上で、
Cの右隣はGです。また、Eの右隣はBです。
というわけでこの2つの音程差は完全五度です。


話を戻します。
major7th コードは2つの完全5度(安定した音程差)を持っています。
他の間隔はどうか?
CとE, GとBは共に長3度です。これも安定した間隔といえます。

したがって、major7th コードは安定しているといえるのです。


2)minor 7th コード

例;レ・ファ・ラ・ドD,F,A,C Dm7

DとAは完全5度です。
(D major scale = D E F# G _A_ B C# )
また、FとCも完全5度です。
(F major scale = F G A Bb _C_ D E )
minor7th コードにも2つの完全5度(安定した音程差)を持っています。
他の間隔はどうか?
DとF, AとCは共に短3度です。これも長3度ほどではないですが安定した間隔といえます。

したがって、minor7th コードはまぁまぁ安定しているということになります。

3) 7thコード

例;ソ・シ・レ・ファG,B,D,FG7

GとDは完全5度です。
(G major scale = G A B C _D_ E F#)
さて、BとFはどうでしょう?
半音6つ分、減5度(または増4度)ですね。
BとF、これだけ弾いて見てください。
濁った響きに聞こえませんか?
この半音6つ分、減5度(または増4度)は
2音程間のなかで最も不安定とされています。
それゆえに、この半音6つ分、減5度(または増4度)は
7thコードに特殊な性格、すなわち
何か他の和音に進まないとこのままでは終わった感じがしない
という性格を与えています。

では「何か他の和音」とは何か?
その代表が5度下のmajor 7th コード
(例; G7 の5度下のC major7)です。
このB(シ)とF(ファ)は
それぞれ B->C と半音上がり, F ->E と半音下がることによって
完全5度(CとG)や長3度(CとE)といった安定した響き(前述)から成る
Cmaj7、すなわち、終止感を持つ、響きの安定した 和音に
進行しようとする性質を持つわけです。

更に、上3つの音、即ちシ・レ・ファ=B,D,Fに注目してみましょう。
これはBm-5(Bdim)ですね。減三和音(diminish chord)=完全1度/短3度/減5度というヤツです。
ここには完全x度の音程はありません。短3度と減5度の関係しかありません。かなり不安定な訳です。これをコード進行の最後に持ってくると、どうにも収まりがつかない感じになります。例えば、Dm7-G7-Cdimとか弾いてみてください。なんか、これじゃ終われない感じじゃないですか?
こういう不安定な音程を、X7は内包している、それが故にX7は、不安定というか、次にどこかに進んでからじゃないと安心できないというか、そう言う性質を持っているのです。

これが7thコード(属七の和音)の特徴であり、長和音や短和音との決定的な差です。
3声の和音は3種類(長和音、短和音、;減三和音)しかありませんでした。
4声の和音にはもうひとつ、この「7thコード(属七の和音)」があり、
これが「進行しようとする性質を持つ」が故に
コード進行上で重要な役割を担うのです。


4)minor7th flatted5th
例;シ・レ・ファ・ラB,D,F,A Bmb5(Bm-5)またはBdim

4つ目がこれです。3声の和音で出てきた
減三和音(diminish chord)=完全1度/短3度/減5度
の変形がこれです。
BとFは?、さっきやった「半音6つ分=減5度(または増4度)」ですね。ルートとの間に減5度を持つ、ということは、土台からしてしっかりしていません。
DとAは、これは完全5度です。とは言え、
この和音は、7thコード(属七の和音)に比べても、更に不安定です、土台がしっかりしていないから。という訳で、これは4種類の中で最も不安定な和音と言うことになります。

[今回はここまで、次回に続きます。]
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  by mtack | 2005-12-01 06:05 | musik

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