まだ終わらないのか、公務員ストライキ

ハンブルクでは終わったようですがね。
何しろ、ゴミは回収しないし、雪が降っても除雪しないし、
生活へのインパクトは強烈。
3週間っていう予定だったはずなんだがなぁ(それでも長いけど)。
「労働時間が延びると雇用が減少する」っていうけど、雇用が無いのが失業率高止まりの原因じゃないと思うね。

世界・ドイツマスコミスキャン~公務員スト、依然として続く



"ドイツマスコミスキャン~公務員スト、依然として続く 2006/03/07
 [シュトゥットガルト]先月6日、労働時間の延長をめぐり、14年ぶりに実施された公務員のストライキは、4週目に入った現在も依然として続いている。

 南西部のバーテン・ヴュルテンベルク州から始まったストは、一時ドイツ全16州のうち10州にまで拡大、市民生活にも影響が出ている。

 そんな中で今月1日、北部のハンブルク市で交渉が妥結し、事態は収束に向かうかと思われたが、ストをリードする統一サービス業労組 Verdi のフランク・ブジルスケ委員長はテレビのインタビューで「ハンブルクの妥結内容は評価できるが、これが他の地域でも可能かどうかはわからない」と述べ、ストがまだ続くことを示唆している。

《参考記事》
・ Ver.di und Hamburger Arbeitgeber einig(Verdiとハンブルク市、合意に達する)
・ Erste Einigung im Tarifstreit(労働争議で初の合意)
・ Arbeitskampf: Einigung im Norden, Abbruch im Sueden(労働争議、北部で妥結、南部で決裂)

【解説】
 ストの争点はいくつかあるが、マスコミが主として取り上げているのは、上の記事にあるように労働時間の延長である。

 財政難に苦しむ使用者側(今回は州と自治体)が、週労働時間を現行の38.5時間から40時間に引き上げようとしたことが発端となり、大規模なストに発展していった。

 日本と同じくドイツも週休2日だから、働くのは週に5日。週38.5時間だと1日当たり7時間42分。週40時間だとこれが8時間になる。したがって延長に伴う増加分は1日当たり18分。

 日本的な感覚だと大騒ぎするほどのことでもないかもしれないが、組合側に言わせると「1日18分は1年に換算すると約2週間になり、その分の雇用が失われる」ため、納得できないということになる【1】。

 そして労働者の権利に敏感で、かつ組合――企業単位ではなく業種単位で結成される――の規模が大きいドイツでは、わずかな負担であってもこのような抗議行動に至るのは珍しくない。一般市民も――フランスなどに比べるとストの数が少ないということもあるが――ストには比較的理解を示す。

 ただし今回のように、街角に大きなごみの山ができ(清掃作業員がスト)、託児所に子供を預けることもできず(保育士がスト)、大学病院で治療が受けられない(看護師がスト)、というような事態が何週間も続くとさすがに嫌気が差してくるようだ【2】。

 このことはドイツ第一放送(ARD)と『ヴェルト』紙が行なったアンケートの結果にも表れていて、それによるとアンケートに答えた人のうち、組合側の要求は正当であると答えた人が44%、そうでないと答えた人が54%となっており、ストに理解を示す人の割合が明らかに少なくなっている【3】。

 また同アンケートによると、対象を労組の組合員に限定した場合、正当だとする人の割合が69%になり、組合員とそれ以外の人との見方が大きく乖離していることもわかる。

 社民党のペーター・シュトルック院内総務や、同じく社民党のラインラント・プファルツ州のクルト・ベック首相のようにスト側を支持し、使用者側の頑なさを批判する政治家もいるけれども【4、5】、マスコミの論調は、労使双方を批判するか、労組のやり方を批判するといった感じのものが多いように思われる。

 たとえば、上の記事にあるハンブルクでの交渉妥結は、内容がかなり複雑で、(1)被雇用者の年齢(2)12歳未満の子どもの有無(3)賃金のレベルという3つの基準によって、38時間から40時間まで細かく段階づけがなされているのだが、『ツァイト』紙はこれを「労使双方の面子を立たせるためにそうなったのでないかとの疑いが残る」とし、民間委託が進んでいる今日では全く「現実感のない」労働争議になっていると批判している【6】。

 『フランフルター・ルントシャウ』紙も「昨年の労働協約で見通しのよくない労働協約をすっきりしたものに改めたばかりなのに、ハンブルクでは再び見通しが悪くなってしまった」と論評する【7】。

 保守系の『フランクフルター・アルゲマイネ』紙はストに対して非常に厳しく、「Verdi はドイツ労働組合連盟(DGB)の中での主導権を組合員の減少によって金属労組(IG Metall)に明け渡してしまった。そして主導権を取り戻すべく、無理を承知でストライキを行なっている」と述べ、「労働時間の延長こそが民間委託・人員削減の流れを止めることができるはずだ」とスト側の主張を正面から批判している【8】。またハンブルクの妥結についても「免罪符販売である」と容赦していない【9】。

 『フィナンシャル・タイムズ・ドイチュラント』紙も「組合がなしとげたのは、組合に最も忠実な層の労働時間水準を維持することだけであり、結果として組合の弱体化は避けられない」と評し、これは「使用者にも納税者にも希望を抱かせるものである」と皮肉気味にコメントしている【10】。

 今後ストがどのくらい続くか全くわからないが、ストが長引けば長引くほど、このような論調が強まるのは間違いないだろう。

 なお、日本でもつい先ごろ(2日)、国家公務員に特権的に認められていた「休息時間」制度を廃止するとの発表が人事院であったが【11】、これは実働時間で1日当たり30分の増加を意味する。今のところストどころか騒ぎにもなっていないようである。

《参照記事》
【1】 Hintergrund: Was wollen die Streikenden?
【2】 Die Stadt und der Muell(街とごみ〔写真〕)
【3】 Kein Verstaendnis fuer Streik(ストに理解を示さず)
【4】 Ver.di will Streiks noch ausweiten
(Verdi はストを拡大する方針)
【5】 Beck ruegt Moellring(ベック氏、メルリング氏を批判)
【6】 Kompromiss verquer(奇妙な妥協)
【7】 Einfach unuebersichtlich(まったく見通しが悪い)
【8】 Alles oder nichts fuer Verdi(オール・オア・ナッシング・フォー・Verdi)
【9】 Hamburger Ablasshandel(ハンブルクの免罪符販売)
【10】 Verdi-Streik - Hamburger Klein-Klein(Verdi のストライキ――ハンブルクの短すぎるパス)
【11】 国家公務員の「休息時間」廃止、実働時間30分延長 『読売新聞』(03/03)
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http://www.janjan.jp/world/0603/0603050352/1.php
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  by mtack | 2006-03-08 18:45 | tagebuch

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